原因と対処方法を紹介
もちを詰まらせる原因
・口の中が乾燥している(唾液の分泌量が減る)
・加齢により食べ物を飲む込む力(嚥下能力)が低下している
・誤って食べ物が気道に入り込んだ場合にせき込んで出す力が(異物を除去する咳の反射)が低下している
・粘り気が強いため、誤って気道に入ってしまった場合にピタッと張り付きやすい
(もちには、温度が冷えると粘稠度が増し、硬くなるという性質があります)
・歯の本数が減る
・飲み込む力が弱い
・小さく噛み砕けない
・しっかりとした姿勢を保てない
これらが主な要因と考えられます。
嚥下機能の低下している高齢者には食べさせないようにするのが一番。
しかしながら日本人にとってお正月にもちを食べるという習慣は伝統的な食文化であので窒息の危険を承知していても食べたいと思うでしょう。
そこで私たちは万が一に備えもちを詰まらせた時の対処法を知っておく必要があるのではと考えます。
緊急時対処法
・すぐに119番する
・救急車を待つ間に、「背部叩打法」「ハイムリック法」を試してみる
「背部叩打法」
うつむいた状態にして肩甲骨と肩甲骨の間を手のひらの付け根で4~5回続けて強くたたく
「ハイムリック法」
背部から抱きかかえるように手を回し、結んだ左右の拳を手前上方に向かって突き上げ腹部を圧迫する
詰まらせないための工夫
・家族がそばについて見守る
・食品を小さく切るなど食べやすい大きさにする
ただし細かすぎて食塊が作りづらくなってしまうのは、窒息事故予防に逆効果
・一口の量は無理なく食べられる量にする
・急いで飲み込まず、ゆっくりとよく噛み砕いてから飲み込むように促す
・食事の際は、最初にお茶や水などを飲んで喉を湿らせる
・一人ひとりの嚥下機能に合わせたサイズにカットするようにしましょう。
まとめ
高齢者の窒息を予防し日本伝統の食文化を楽しむために喉に詰まりやすい食べ物を知り、緊急時どのように対応すべきかを周知しておくことが大事です。
もち以外にものどに詰まりやすい食べ物やペットボトルのキャップ、果ては自分の義歯を飲み込んで窒息するケースもあるとの事です。身近に危険な物があるという事も知っておく必要があると思います。
本記事を読んで事故防止の参考にして頂ければ幸いです。
コメント